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behavioral economics

1 名前:Gerard 投稿日:2001/06/25(Mon) 08:31

久しぶりにスレを立ててみました。
``「合理的」だが非標準的な選好''については結構研究が進んでいると
思いますが、「限定合理性」となるとどうでしょうか?
結局は定義次第ということもあるので、気楽に語りましょう。
(状態集合を完全に記述した上でのナイト的不確実性なんかはどっちにも入ると思われ)

マクロ・ファイナンス的には効率市場仮説に関する議論が面白そうと思われます。
2 名前:ドラエモン 投稿日:2001/06/25(Mon) 09:37

>ドブリュー先生

90年代以降の発展についていけてない(この板のお陰で痛感)ので厨房質問です(恥

1)限定合理性に関する本で一応読んだのは、Sargentの"Bounded Rationality in Macroeconomics"
くらいなもんですが、代表的なテキストか研究書はどんなものがありますか?

2)リチャード・セイラー「市場と感情の経済学」は、マーケットで観察されるアノマリーと実験
経済学に関するエッセイですが、こういうのも広い意味では限定合理性に関係すると言えると思う
んですが、最近のこの分野の研究テーマからは全然遠いのでしょうか?

教えて君ですみません。
3 名前:Gerard 投稿日:2001/06/25(Mon) 11:51

早速のレスありがとうございます。
まず2から。

最初スレのタイトル付けるとき、それで迷ったんですね。
「限定合理性」と付けてしまうと、知識の意味では合理的だが通常の理論からは
逸脱するような事象(例:時間不整合な選好、非ベイズ的判断)を排除してしまうので。
合理性を選択や確率判断の「整合性」と解釈すれば、限定合理性と取れないこともないですし。
セイラーの指摘していることの多くはそっちに当てはまると思います。
両方扱いたいので、こういうタイトルにしました。

ただbehavioral economicsというのもまずかったような気が今更ながら。
behavioral economicsというと、従来の公理化の作業と全く離れて
まずは心理学の結果を取り込む、というようなイメージもあるので。
(まあ人によってスタンスはまちまちです。)
私個人は期待効用理論と時間選好理論の蓄積を大事にしたいので、
その分野の発展に尽力している人たちのお怒りを買いたくない^^;
のっけから言い訳じみてしまいました。
4 名前:Gerard 投稿日:2001/06/25(Mon) 12:08

1について。

効率市場仮説とのからみだと、
Andrei Ahleifer ``Inefficient Markets'' Oxford
Rechard Thaler eds.``Advances in Behavioral Finance''Russell Sage
あたりでしょうか。
前者はサーベイ的なレクチャー。
後者は既出のを集めた論文集です。(集める手間は省けますが)
ただどっちも内容は大まかに2つに分かれまして、
一つはノイズトレーダーと裁定機会の非解消の話。
つまり均衡のレベルで考えてる、比較的以前からある話です。
(だからサマーズの論文なんかも入ってる。)
もう一つが投資家心理の話。これが行動のレベルに該当するでしょう。
具体的には非ベイズ学習です。
実際には投資家は情報を全て利用しないで自分の信念に固執するし、
学習したら今度は数少ない事例に勝手に普遍性を見出してしまう。
これがアンダーリアクションとオーバーリアクションの元になっているのではないか、
という議論です。
5 名前:Gerard 投稿日:2001/06/25(Mon) 12:25

ミクロの理論系の話ですと、
Rubinstein ``Modeling Bounded Rationality''
あたりでしょうか。
ゲーム論における限定合理性トピックをおさらいするにはよいかと。
Rubinstein自身は心理学との連携にはずいぶん批判的なような。

ベイジアン意思決定理論の最近の拡張については、
経済学ではまとまった本がありそうでないです。
統計学や認知科学にはあるようですが。
6 名前:ドラエモン 投稿日:2001/06/25(Mon) 12:32

>ドブリュー先生

丁寧なレスありがとうございます。
7 名前:Gerard 投稿日:2001/06/25(Mon) 12:38

いえどうも
あ、スペルミス
Ahleifer →Shleifer

そういう私はやはりゲーム論の傾向に疎いので、どなたかいらっしゃいませんか?
というのもスレ立てた目的の一つでもあるわけで。。


( 役に立った! | 元スレ )
8 名前:まだまだ 投稿日:2001/06/25(Mon) 13:03

ちょっとお聞きしたいのですが、behavioral economicsってexperimental economics
と同じものなのでしょうか?こんなのと同じものですか?

http://www.nottingham.ac.uk/economics/cedex/papers/prefrev6.htm

全く違うものだったらすみません。
9 名前:まだまだ 投稿日:2001/06/25(Mon) 13:08

もし上にあげたものがあっているのでしたら、ここで盛んに研究が行われていますって
みなさんに伝えたかったのですが・・・・・いかがでしょう?

http://www.nottingham.ac.uk/economics/cedex/

あはは。私の行っている大学がばればれですね(ワラ)
10 名前:Gerard 投稿日:2001/06/25(Mon) 14:34

MIT、ハーバードには behavioral economics の名のつく講座・セミナーがありますが、
そこのシラバスを見る限りでは、実験経済学も含め、
心理学の結果をシリアスに受け止めて経済学に組み込もう、
という試みのおおざっぱな総称、といった感じです。
2月ごろのNYタイムズに紹介されてたときも、そんなのでした。
(ただ、今までの経済理論が全て合理的で首尾一貫した行動しか扱ってこなかった、
みたいに書かれてたのは、なんだかなあ。新聞記事だからしょうがないか。)
``Economics and Psychology'' と呼ぶ人もいますね。
ここで付けたタイトルもそんなおおざっぱなもんですので。

それはそうと、9のソース、ありがとうございます。
不明にして知りませんでした。
11 名前:名無し時々雨 投稿日:2001/06/25(Mon) 17:35

>10
 ハーバードで実験経済学を推進しているのはAl Rothだと思いますが,
MITでは誰がボスなんでしょうか?(MITのHP見れば良いだけの話だが)。
 ということは西も東も実験経済学をやってる人がいるわけだ。
西の拠点はキャルテク。ここは理論と実験の両方やる人(McKelvey,Palfrey),
実験のスペシャリスト(Plott,Camerer),理論のスペシャリスト(Border,Jackson,
Ghirardato)がいて理論研究・実験研究ともに活発。キャルテクはUCLAと交流
があってLevineやZameがセミナーに顔を出す。
 そういえばLevineもRubinsteinの例の論文に興味を持っているみたいですね。
RubinsteinはLaibsonのhyperbolic discounting理論がマクロの連中に容易に
受け入れられているのに,非期待効用理論が余りいけ入れられないのが不思議だ,
という皮肉をまじえつつ,実験でもって自分のsimilariry theoryを正当化して
しまうという我田引水的レトリックを展開しているのが楽しい。マクロの連中の
本音は,コンピュータ・スミュレーションができるように標準的理論をmodify
できればそれでよし,だと思うが。意思決定理論の公理的基礎に関心を持つ人達
からすると,こういう類の仕事を見るとストレスがたまるかもしれない。
12 名前:名無し時々雨 投稿日:2001/06/25(Mon) 20:28

非期待効用というと、Epsteinとかをすぐ思い出します。
Econometricaにも出ていますね。

similarityと非期待効用は、BehavioralEconomicsという
観点からみると、どんな位置付けなのでしょうか?
13 名前:Gerard 投稿日:2001/06/26(Tue) 00:35

Rubinsteinの論文はなかなか楽しかったですね。

>意思決定理論の公理的基礎に関心を持つ人達
>からすると,こういう類の仕事を見るとストレスがたまるかもしれない。

うー、そこなんすよね。

>similarityと非期待効用は、BehavioralEconomicsという
>観点からみると、どんな位置付けなのでしょうか?

心理学の結果を即とりこもうという人たちは、全くそういう公理化の作業と
かけ離れてやってますね。Laibson,O'Donoghue&Rabinとかは。
ただ、結局彼らのモデルを見ると、
期待効用の枠組みでいろんなアノマリーを捉えようという段階です。
discountingはいじってますが。

非ベイズ的学習、ってそう簡単にはいかないような気がするんですけどね。
動学的に整合的なbeleifはベイジアンでなければならない、
というEpsteinのディープな結果があるので。
14 名前:教えてクンですみません 投稿日:2001/06/26(Tue) 01:42

rubinsteinの例の論文ってどの論文のことですか?

>動学的に整合的なbeleifはベイジアンでなければならない、
>というEpsteinのディープな結果があるので。

Epsteinの論文はひとつもちゃんと読んだことないのですが
「どうがく的整合的なビリーフはベイジアンでなければいけない」
というステートメント自体は,ディープというより
とても自然に聞こえるのですが,そのディープさを
体感するには何を読んだらよいのでしょうか?

工学でいう学習理論はほとんど非ベイズなのですが
経済学ではそういうのは公理的に構築できないから
受け入れがたいのでしょうね.

サイエンティフィックな決定理論を実践している
統計学の分野のほとんどの人たちにとって
ベストな決定はベイズスタティスティクスではなく
クラシカルスタティスティクスに基づく最尤法です.
なのに,経済学のモデルでは決して最尤法に基づく
意志決定者は絶対に出てこないし
受け入れがたいというのは
不思議というか面白いことではあります.
15 名前:Gerard 投稿日:2001/06/26(Tue) 03:17

Rubinsteinの論文は
Is It "Economics and Psychology"? : The Case of Hyperbolic Discounting.
http://www.princeton.edu/~ariel/
にあります。

該当するEpstein(&LeBreton)の論文は、
``Dynamically Consistent Beliefs Must Be Bayesian''JET
あとこれに先行する研究で、
Machina&Schmeidler``A More Robust Definition of Subjective Probability''
Econometrica
ディープ、と書いたのは、
きちんと選好から初めてcomparative probabilityを考える、という
サベッジのフレームワークで公理化してるから、
すごいな、と思ってしまったのです。
Anscombe-Aumannのフレームワークだと、確率がcomparative probabilityの意味を
持たないので。

経済学で動学的整合性を気にしなきゃいけないのは、
確率判断だけじゃなくて、行動が入りますので。
16 名前:名無し時々雨 投稿日:2001/06/26(Tue) 03:25

>14
いわゆるfrequencistでは、最尤法がよく使われるのは事実ですが、
必ずしもfrequencist=最尤法ではないでしょう。推定の最適性を
満たすものとして最尤法があげられるだけのことと思います。

ベイズ的な枠組みでも、事前情報をゼロと考えれば、最尤法を
考えることができるのではないですか?
統計的決定理論では、ある程度、統一的に扱えると思いますし。
14さんの疑問は、単に問題の定式化が不十分なことに
起因しているだけの気がします。
17 名前:14 投稿日:2001/06/26(Tue) 10:18

Gerardさん、論文ありがとうございます。
読んでみて感想があればまたかきます。

16さん、ベイズ決定理論では、最後までどの分布が正しいかを
特定することはありません。最後の最後まで事後分布で評価するのが
鉄則です。frequencialistではある時点で分布を特定して
意思決定をします。その意味で、最尤法と事前情報ゼロの
ベイズとは決定的に違うと思いますがいかがでしょう。





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