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"ザ・モデル"で経済を語るスレ

206 名前:普通の人 投稿日:2002/07/25(Thu) 10:14

はじめまして。
>172

についての疑問ですが、一夢庵さん&歌舞音曲さんのご指摘どおり
で、B-Fが間違っています。もしお持ちでしたら、Barro&Sala-i-Martin
のEconomic GrowthのP119-p123を読まれるとよりクリアになると思います。
なお、p121の注にWeakerConditionとして、B-Fの31の条件が載っています。

B-Fだけではなく、他のテキストと併読しながら読み進めるとより理解が
深まると思いますよ。ぼくも、B-FとRomerとこの本、それとObsfeld&Rogoff
の本を読んで理解を深めています。

ちなみにBarro&Sara-i-Martinの本には、RamseyモデルもOLGモデルも、
きちんと説明されています。#B-Fよりは分かりやすいかも。
207 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/25(Thu) 12:20

普通の人さん、はじめまして。有益なアドバイスありがとうございます。P121の注は役に立ちそうですね。あとで確認してみます。僕もBarro&Sara-i-Martinは読みました。確かにわかりやすいですよね。今回、B.Fを再読していて思ったのは、やはり説明が丁寧じゃないなということです。例えば稲田条件なんかもなんであの条件が必要なのか、中級レベルからすすんできた人にはわからないでしょうね。ローマーの方にはかなりわかりやすい解説があるのですが。それとBarro&Sara-i-Martinの方はもう読んだのが7年ぐらい前なのでうろ覚えですが、ロピタルの公式の適用がちょっと教科書的な知識とのずれを感じてわかりにくかったです。ロピタルの公式を使ってとかかれてあるところを素のロピタルの公式をつかってもなかなか納得しがたかったです。Obsfeld&Rogoffは読んでませんがこれも手にいれないといかんですね。
「普通の人」さんもどうか今後もよろしく。明日あたりラムゼイのところをアップしたいと思ってます。
208 名前:普通の人 投稿日:2002/07/25(Thu) 12:51

歌舞音曲さん>

ということで、まだまだ未熟ものですがどうぞよろしく。
#マクロは苦手なものでして。苺チャンネルの議論はブレインストー
ミングの一環として読ませていただいております。

自己フォローです。
Obsfeld&RogoffはAppendexが使えます。DPやHamiltonianの具体的なモデルで
どうやって解くか、その辺りがきちんとしています。本自体は国際マクロの各種
モデルを取り扱った本なので、ローマー等と併読するといいと書いたのは、開放
経済モデルと閉鎖経済モデルの対応づけがしやすいという意味で書きました。

 B-Fは、結構わかりにくい部分が多くて苦労します……。結構間違えがありま
す……。Romerは逆に数学を極力使わない方向でやっているので、逆に戸惑って
しまいます。Barro&Sara?I-Martinは数学のAppendixがそれなりに使えるので、
重宝しています。ただ数式展開が端折られている部分があったりして、結構それ
だけで数時間が経ったり(涙)。これはB-Fでもそうですね……。

ラムゼイモデルと、Solow-Swanモデル、Diamondモデルの違いっていうのも
面白いですね。ちょっと仮定を変えただけで、経済学的な含意も違ってくるし。
209 名前:夏の名無しさん 投稿日:2002/07/25(Thu) 15:15

ただ者ではない、普通の人。(謎
210 名前:一夢庵 投稿日:2002/07/25(Thu) 22:07

>>206-208
>普通の人さん、歌舞さん

普通の人さん、いらっしゃいませ。いろいろ文献をありがとうございます。

>B-Fだけではなく、他のテキストと併読しながら読み進めるとより理解が

確かに一つの教科書で全部理解できるということはなかなかできないですよね。
一夢庵はB-Fの次にはLjung-Saegentが良いかなぁなど思ったのですが。。。
(L-SはMarkov過程が出てきたりするので個人的になじみだという偏った理由ですが。。)

まあ、一度に全部をそろえるのはさすがに無理なので少しずつ集めようと思います。

>B-Fは、結構わかりにくい部分が多くて苦労します……。

そうですね、少し不親切な気がします。一夢庵がSec2.4の計算をフォローした
ノートを見直すと、Sec2.4のためだけにノートを10ページも費やしていました。。。
211 名前:一夢庵 投稿日:2002/07/25(Thu) 22:20

今の日本の現状についてザ・モデルで分析したものや解決方法を提言したものとして
KrugmanのNew IS-LM (It's baaak)やSvenssonのFool proofがあることは分かりました。

そこで毎度毎度の素朴な質問で申し訳ないのですが、日本人でザ・モデルを使って
分析したり解決方法を提言したものにはどのようなものがあるのでしょうか?

一夢庵の理解では小林慶一郎さんが6月に書かれた論文は立派にザ・モデルに基づいて
分析していると思うのですが、他にどなたかご存知の方いらっしゃるでしょうか?
212 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/25(Thu) 22:54

B.Fの2.1からはじめます。なるべく計算過程は書きますが、わからなくなったらみなさんよろしく。
入力が大変なうえ、IQ20以下の業界人で親の金で三流大学院の研究室で結局崩れ(by ザモデル氏)ですので一回1ページを目標でだいたい週休四日ですと三年半くらいで終了です 爆笑)
参考文献は、当面はB.Fとローマー、脇田さんの『マクロ経済学のパースペクティヴ』、A.ChiangのElements of Dynamic Optimaizationです。それに普通の人さんお勧めのバローらの成長論の本が入ります。

普通の人さんが書いたようにソローモデルの仮定を少し変えただけで本当に理論の帰結はかわりますね。ラムゼイモデルは、ソローモデルが貯蓄率が外生的であること、社会的厚生の評価ができないことを主に補うことができます。時間を通じた最適化問題は、ハミルトニアン関数がでてきたら静学的な問題よりも数段難しいですよね。中谷の入マクレベルから大学院に入った私はいかに泣いたことか、しくしく。

B.Fではまず人口Ntは一定の割合nで増加します。n=(dNt/dt)/Nt と定義しておきます。テキストと違って分子はなるべく()をつけときます。時間のサブスクリフトも面倒ですがつけときます。わすれたらごめんね。なるべく翻訳のテキストをお手元においてご覧ください。B.Fには「同質的な家族がたくさんあってそれが時間とともに増加すると考えてよい」とありますが、あとでこの文章は家族の効用関数の割り引き現在価値を考えるときにヒントになります。労働力=人口、労働供給は非弾力的です。生産は資本Ktと労働Ntを用いて行われ、技術進歩は存在しません。
213 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/25(Thu) 22:55

生産関数は、

Yt=F(Kt,Nt)=Ct+dKt/dt   (1)

資本の減価償却はゼロです。Chiangには減価償却こみの定式がありますのでお好きな方はそれをご覧ください。生産関数は一次同次です。たとえばλYt=F(λKt,λNt)です。(1)式を人口一人当たりの式にします。左辺をNtで割ります。

Yt/Nt=F(Kt/Nt,1)

右辺の()内の第二項の投入量が一定ですから収穫逓減の法則が成り立ちます。

Yt/Ntをytにおきかえ、右辺もf(kt,1)=f(kt)とします。

yt=f(kt)  で(1)の右辺の第1項はCt/Nt=ctです。右辺第二項が問題ですよね。小文字の英字は一人当たりの値です。

dKt/dt=d(ktNt)/dt  ですよね。Kの大文字と小文字に注意。さらに積の微分をすると
=kt(dNt/dt)+Nt(dkt/dt)=ktntNt+Nt(dkt/dt)=Nt(ntkt+dkt/dt)

です。で両辺をNtで割ると (dKt/dt)/Nt=ntkt+dkt/dt

がでてきます。これらから

f(kt)=ct+ntkt+dkt/dt   (2)です。f(kt)は狭義の凹関数で稲田条件をみたします。この条件はイメージ的にいえば、生産関数の形状が原点のきわめて近くでは垂直に近い形であり、原点から離れるにつれて垂直に発散しないように頭を抑えていくための条件でしょうか。さて労働だけでは何もつくれないので、はじめからある正の値の資本が存在します。ko>0

家族(家計)の効用関数は(以下明日…の予定)
214 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/25(Thu) 23:00

あ、稲田条件はまじめにいえば(いやイメージも大切ですぞお)、図2.2のk*が一意に決まるために必要な条件です。
215 名前:普通の人 投稿日:2002/07/26(Fri) 12:24

レスありがとうございます。

一夢庵さん>
L-SのテキストはB-Fよりも大変(カルマンフィルターとか、時系列の知識もないと読めない)なので、後回しになりそうです。とりあえず、Brockwell&DavisやHamiltonぐらいで最低限の知識を詰め込んでおこうと思っています。#秋以降になりそうですが……。L-Sのテキストの序文は、マクロモデルを考えるにあたって、いろいろと考えさせられるものがありました。

歌舞音曲さん>
マクロの場合、モデルの含意が変わるだけでずいぶんと意味も
違ってきますよね。そういった意味では、モデルをいろいろと
知っておくというのは、大切なことだと思いました。

稲田条件については、Romerが直感的な説明を書いていますね。
資本ストックが十分に小さいとき、資本の限界生産性が非常に大きくなる。また、資本ストックが大きくなるにつれて、資本の限界生産性が非常に小さくなるということで、発散を防ぐ条件とRomerは説明していて、Romer(2000)のp11にf'>0, f''<0, 稲田条件を満たした生産関数の図がかかれていますね。
216 名前:普通の人 投稿日:2002/07/26(Fri) 12:43

ちょっと感じたことですが、

f(kt)=ct+ntkt+dkt/dt

って、一瞬わかりにくいですよね。資本の遷移式の形に直してほしかった。
#のちのち直すんですけど、

dkt/dt=f(kt)-ct-ntkt

としたほうが、Hamiltonianをつくったときに、State Variableの意味が見えやすい
ような気がしました。


( 役に立った! | 元スレ )
217 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/26(Fri) 17:36

普通の人さんが書かれたようにローマの方には、ソローモデルの枠組みで、稲田条件が資本ストックの水準を決定する上でどのようにかかわるか図表的なイメージとともに説明があります。それと遷移式の形に(2)式を直しておくという指摘も助かります。で、今日はその遷移式やら状態変数やら、やっかいな動学的最適化問題を考えるための基礎準備をしなくてはいけません。個人の趣味ですが、参考文献にあげた中では、この動学的最適化問題を一番直観的にわかりやすく解説してあるのは(国際的水準でも!)、脇田さんの本だと思います。脇田さん、見てますか〜〜、歌舞でーーす(といってもわからんか 藁)。脇田さんに胸倉つかまれて小一時間ゆさぶられそうですが、邦訳40頁の一番上の三条件はまったく脇田さんの説明をパクリましょう。B.Fにも41−43頁にかけて直観的説明がありますが、痒いところに手が届いていないばかりか、新たな疑問が発生するという困ったものになってます。そう思うのは僕だけかな?

家計(家族)の効用関数は

Us=Integ(s→∞)u(ct)exp[−θ(t-s)]dt (3)tは添え字とそうでないのがまぎらわしいね。積分記号もくるしまぎれ。なるべく翻訳を参照して意を汲んでくだされ。時点sから評価した家計の厚生は各時点tでの効用の割引現在価値の和ということです。u( )は瞬時の効用関数で、ctの凹関数です。θは時間選好率とか主観的割引率といわれるものです。ただ私はこのB.Fの記述は簡潔すぎて好みません。このθはどんな意味を含意しているかというと、Chiangの255ページをご覧ください。家計の大きさが人口成長率nで増加しているのですから、現時点で評価するときはその規模をちゃんと割り引いておかなくてはいけません。新しい主観的割引率をρと定義しておきましょう。
218 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/26(Fri) 17:36

U0=Integ(0→∞)u(ct)Nte^(−ρt)dt=Integ(0→∞)u(ct)N0e^(nt)e^(−ρt)dt
=N0Integ(0→∞)u(ct)e^(-(ρ-n)t)dt

仮定としてρ-n>0とする。で、新しい主観的割引率としてB.Fのθ=ρ-nと定義しましょう。さらにN0(0時点の人口)を1としておきます。するとB.Fの(4)式になります。

max U0=Integ(0→∞)u(ct)exp(−θt)dt (4)

制約条件は初期の資本ストックは所与の正の値。さらにkt,ct≧0(すべてのtについて)を仮定しておきます。さてB.Fではいよいよハミルトニアン関数の登場となるわけです。脇田さんの『マクロ経済学のパースペクティヴ』の32頁から51ページを参照ください。同書32頁には状態変数(state variable)と遷移式(Transitional Equations)それに操作変数(Control Variables)のわかりやすい説明があります。

静学的な最適化問題の典型として、家計の効用最大化問題を考えると、例えば一定の所得と価格のもとでいかに最適な消費を選択するかがメインテーマでした。しかし時点にまたがる最適消費を考えるときには、まず所得は一定と考えることができなくなります。なぜなら貯蓄によって、次の時点の所得が変化するからです。しかも将来時点は連続的でかつ無限時間ですので格段に分析が複雑化するわけです。例えば静学的最適化問題では、みかんとりんごを選択するときは、この両財の購入を同時に決定する。しかし動学的な枠組みでは、まずミカンを買って「から」、りんごの購入を決定するという「逐次的な決定」です。もちろんミカンを先に買っているので、りんごの購入を決める際には所得(=予算制約)は変化しています。
219 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/26(Fri) 17:37

で、脇田さんの巧みな比喩をそのまま引用させていただくと
「先の例に即すと、りんごを買ってからミカンを買うのだから、予算制約式は刻々と変化していく。この場合、財布の中に残っているお金が予算制約となるが、この「財布の中に残っているお金」が状態変数と呼ばれるものであり、ミカンやリンゴの購買量は操作変数である。正確に定義すると状態変数とはある時点では操作変数の影響を受けないが、次の時点に移るときに影響を受ける(歌舞修正 原文では「影響を与える」となっていた)変数であり、状態変数の異時点間の動きを表すものが遷移式である」(脇田1990、32頁)。

B.Fに戻ると、現在価値ハミルトニアンを次のように定義します。

Ht=u(ct)exp(−θt)+μt[f(kt)-nkt-ct]  (5)

これはこのラムゼイ経済は中央計画経済だから、(5)式はその経済の国民純生産とでも考えればイメージを得やすい。(5)式の第1項は消費、第2項は投資だから。第2項は状態変数である資本ストックの遷移式になっているのは普通の人さんのご指摘にもありました。

μtは共役変数(costate variable)であり、静学的な問題に類似させればラグランジュアン乗数であり、時点tにおける資本の限界価値を時点0で評価したものとありますが、脇田さんのようにktが限界的に変化したときに、目的関数Uがどれだけ上昇するかを表す帰属価格であると説明してくれたほうがわかりやすさ倍増。

ところでいままではt時点のものを0時点で評価していたが、これをt時点からの評価に書き換えておいたほうが後々便利。λt=μtexp(θt)として次式を得る。

Ht=[u(ct)+λt{f(kt)-nkt-ct}]exp(−θt)  (5’)

さて続きはまた次回(週明けか?)。つつ、疲れる。
220 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/26(Fri) 17:50

>普通の人さん
マクロの場合、モデルの含意が変わるだけでずいぶんと意味も
違ってきますよね。そういった意味では、モデルをいろいろと
知っておくというのは、大切なことだと思いました。

まったくそう思いますよ。で、問題はふたつあっていろんなモデルに振り回される可能性がありこと、そしてそうならないように現実の問題にアンカーをおとさねばならないのに、それをすることが難しい(社会経験のない学生には特に時間的余裕がない)ということでしょう。

ザモデル氏は以前、まずモデルを学んでそれを現実問題に適用せよ、と書きましたが、僕はそれはどうかなあ、と思います。現実へのアンカーの落としどころは曲がりなりにも20数年間生きていれば「すでになくては困る」ものなのです。
221 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/26(Fri) 20:25

うーーんとChiang使って主観的割引率定義したのはちょっと勇み足だったな。単純に人口が時点0では1、それが任意のt時点ではe^θtの率で増えていく。このときの

e=lim(1+1/n) n→∞

だから0時点ではe^-θtで割り引くと単純に考えた方がいいんだろうね。独白の世界。

>普通の人さん、Brockwell&DavisやHamiltonの前者はわかりますが、後者はわかりません、書名をご教授ください。それとこの両者をやる前段としてはどんな本をおやりになりましたか?
あとL-Sの序文にはどんなことが書いてあるのでしょうか? すみませんがお暇なときにでも教えてください。
222 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/26(Fri) 20:26

うん、入力がへんだ

e=lim(1+1/n)   n→∞ で後者はlimの下に書くものね。
223 名前:すりらんか 投稿日:2002/07/26(Fri) 20:44

時系列であれば
"Time Series Analysis" James D. Hamilton
が百科全書的で辞書的な利用にむく大著です.
224 名前:一夢庵 投稿日:2002/07/26(Fri) 21:05

>>215-222

おお、歌舞さん&普通の人さんすばらしい。「スレ主なくともスレ育つ」ですね!
はじめはまさかこんなにスレが継続するとは思いもしませんでした(藁

>>223
すりらんかさん、「顧問」(もしくは「相談役」?)として参加してくださいよぉ。
225 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/27(Sat) 00:24

>すりらんかさん、僕からもアドバイスお願いします。銅鑼さんにも休養明けに出てきてもらうと超ハッピー。
さて最適化問題の必要十分条件は、三つありました。以下は脇田さんの直観的な説明に大幅に準拠。脇田本をお持ちの方は、どこらへんが直観的か、つまり議論の複雑性を犠牲にしているかをフォローしておいてください(同書41頁あたり)。ところで脇田さんの説明は、僕も良書であると思っているLeonard and LongのOptimal Control Theory and Static Optimaization in Economicsに負っている部分がかなりありますね。僕は院の初期のころわかりやすい動学の基礎の本がこれと西村清彦さんの本しかなかったので、その意味でも脇田さんの本はとても懐かしい感じさえします。Leonard and Longの137から149頁はとてもわかりやすいのでぜひご参照を。
それと一夢庵さん、ザモデル的な日本経済分析は、脇田さんも紹介しているKing and RebeloのAER83-4の論文なんか面白ろそうですよ。1950年代の日本の利子率は500%でなければならなかったらしいです。fufufufu。

Hc=0
dμ/dt=-Hk
limktμt=0  t→∞

これを(5’)で考えると

Hc=u'(ct)-λt=0 (6)
dλt/dt=λt[θ+n-f'(kt)] (7)
limktu'(ct)exp(−θt)=0  t→∞ (8)

になります。ではこの3つの必要十分条件の各々の意味と必要性を脇田さんの本を使って解説してみましょう。
226 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/27(Sat) 00:25

(6)式は消費水準を決定しています。(これはHが効用表示の国民純生産と同じと考えていいから、消費の微小変化に対応する国民純生産の変化分がゼロのときに最適な消費水準が決定される、と直観的に理解できる)。

脇田さんは36頁で、まず無限時間で連続時間では「なく」、とりあえず有限時間で離散時間の発想でこの3つの条件をそれぞれ説明していきます。Leonard and LongやChiangにも同種の説明がありますので好みに応じてやってください。具体例がB.Fと連結しているのはLeonard and Longではないでしょうか。

この家計は0期からT期まで活動します。この期間の間の消費からの効用を最大化するのがこの家計の目的です。以下のように目的関数は定義されます。ρは一応θとは区別された割引率。

max(ct)=u(c0)+ρu(c1)+ρ^2u(c2)+……+ρ^Tu(cT)=Σρ^tu(ct) Σはt=0からTまで

で、状態変数(先の例のりんごですな)のkは最初と最後の水準が決まっていると考える。
制約条件は、

subject to kt+1-kt=f(kt)-ct t=1,2,3,4,…T (遷移式:状態変数が異時点間でどう変化するかを表したものでしたよね)

k0=k0 (初期条件:左辺のk0にはupper barをつける。つまり初期時点の水準は決まってるよということ)
kT+1=kT+1   (終端条件:左辺のkT+1には同じくupper barを)





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