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数学的モデルの歴史とその特徴と使い方について

255 名前:くろき げん 投稿日:2002/07/21(Sun) 19:12

ポチさん@>>211

インフレターゲットを擁護する発言は意識してしたことはありますが、新古典派総合ケインジアンを擁護する発言をした記憶はありません。

「バカとモデルは使いよう」という私の発言からわかるように、結局のところ私は、「バカと新古典派総合ケインジアンも使いよう」なんじゃないの、という風に考えることになるのは確かなのですが。 (これは「動学的一般均衡モデル」についても同様です。)

あと、私が色々書いたものを読んでもらえばわかるように、私は「ミクロ的基礎付けが必要か否か」という発想自体に疑問を持っていることがわかると思います。どこかで「ローカル・ルール」という言葉を使ったおぼえがある。「グローバル・スタンダード」という認識は科学的な視点からはきっと誤りでしょう。

重要なのはモデルの universality と議論の robustness の方だというのが私が繰り返し強調している論点です。

もちろん、いきなり頑健な理論を作ることはできないだろうから、中間目標として「ミクロ的基礎付け」 (より狭義には「動学的一般均衡モデルによる基礎付け」) を考えることには意味があります。机上の空論と馬鹿にされたとしても、しっかりしたモデルを作って考えることは科学の発展のためには大事なことだと思います。

ただし、そういうモデルの「使い方」には気を付けなければいけない。「使い方」については、どう話を持って行くのが良いのかよくわからないので、まだほとんど話をしてないですが。
256 名前:くろき げん 投稿日:2002/07/21(Sun) 19:14

齊藤誠の名が出ていたようですが、経済学の「使い方」に関する議論に深く関係している興味深い事例だと思うので少し長目に紹介します。

齊藤誠の「昨今の金融政策について」 (『エコノミックス2』2000年・春号) の「低金利がもたらすデフレ的傾向」と題された節の中で、齊藤誠曰く (以下【】内は引用者による補足)、

> こうした分析【フィッシャー方程式「名目金利=実質金利+期待インフレ率」
>を名目金利と実質金利からインフレ率を決定する方程式とみなして用いた分析】
>から示唆されることは、長期的な帰結として低金利政策は、物価水準には抑制
>的に働き、インフレ率には低下傾向をもたらすということである。名目金利が
>さらに低い水準にあれば、デフレ傾向が生じよう。

> しばしば低金利政策は、金融緩和を推し進めた形としてインフレ的な傾向を
>生み出すと理解されることが多いが、長期的にはまったく対照的にどちらかと
>いえばデフレ的な傾向をもたらすのである。もちろん、実際の産出量や物価の
>調整過程は、ここで議論していた単純な想定よりもはるかに複雑であろう。そ
>れにもかかわらず、名目金利が非常に低いことと、物価過程のデフレ傾向が長
>期的に並存する状態というのは、多くの理論モデルにみられる特徴といえる
>【原註5:たとえば、 Uhlig [1999] を参照されたい。 Uhlig, H. [1999]
>"Monetary policy in a low inflation environment," mimeo., Tilburg
>University】。

この点に関して、岩田規久男と深尾光洋による批判が同号に掲載されてますが、齊藤誠は真正面からの反論を避けているように見えます。

齊藤誠は「長期的」という言葉を濫用することによって、期待実質金利と完全雇用を達成するために必要な実質金利を混同した議論をしているように見える。 (詳しい説明については岩田の批判を参照せよ。)

つづく。
257 名前:くろき げん 投稿日:2002/07/21(Sun) 19:15

つづき。

上の引用を見て、齊藤誠は「デフレ脱出のために名目金利を上げるべきである」という議論を展開するのではないかと予想された方は正解です! 実際、「それではどうすべきか?」と題された節の中で、齊藤誠曰く、

>……ダム湖の容量【実質貨幣需要】が大きすぎて物価を制御することがむずか
>しいのであれば、名目金利を引き上げてダム湖の容量【実質貨幣需要】を縮小
>してしまえばよい。すなわち、日本銀行がセロ金利水準へのコミットメントを
>やめ、コール・レートをゼロ金利から一%前後に引き上げるという政策である。
>【この文は2000年・春号に掲載された。 2000年夏に日銀は実際にゼロ金利を
>解除した。】

>……中略……

> 政策実行後、金利上昇に伴う数ヶ月の混乱は回避することができないが、そ
>の間に日本銀行は、マネタリー・ベースのようなマネーサプライ指標の、現在
>から将来にわたる経路 (増加経路) に関して【原註11:正確にいうと、金利引
>上げ直後はマネタリー・ベースは減少する。ここでのマネタリー・ベースの増
>加経路とは、減少後の上昇スピードを指している】、日銀が目標を設定する必
>要がある。そうしたマネーサプライ経路に整合的なように企業や家計がインフ
>レ期待を上方に改訂すれば、混乱時の一時的な実質金利上昇を除き、中長期的
>には実質金利の上昇を回避することができよう。

景気上昇期に中央銀行が政策金利を上昇させたならば、企業や家計は「近い将来インフレ率が上昇する可能性が高いので中央銀行はそれに備えたのだ」と予想するかもしれない。

しかし、不況の真最中に金利が上昇し、企業と家計がさらに苦しくなり、それが大きなニュースになっているとき、どうして期待インフレ率が上昇するのだろうか?

つづく。
258 名前:くろき げん 投稿日:2002/07/21(Sun) 19:16

つづき。

以上で引用したような形で「コール・レートをゼロ金利から一%前後に引き上げるという政策」を提案をしてしまう齊藤誠は頑健な議論を目指しているようには全然見えません。

齊藤誠は、中央銀行がマネタリー・ベースを減らして金利を上げてダム湖の容量 (=実質貨幣需要) を縮小することから始めても勝ち目がある、と本気で思っているのだろうか?

おそらく、齊藤誠の頭の中には様々なマクロ経済モデルがあるのでしょう。しかし、フィッシャー方程式でさえまともに扱えてないところを見ると、様々なマクロ経済モデルを正しく利用できているかどうかも疑わしいのではないか? 「長期的には」という言葉を濫用しているのではないか? マクロ経済学の分野で学術的な業績があるか否かと経済政策についてまともな発言ができるか否かは必ずしも関係がないのではないか?

齊藤誠のようなタイプの経済学者の提案のせいで、知らぬまに生活に大きな影響を受ける可能性のある我々は、このような疑問を持つように常に心掛けるべきだと思います。そのために役に立つ道具は結局のところ経済学なのだから、経済学の啓蒙は社会的に非常に大事なことだと思う。

そういう観点から見ると『エコノミックス』は貴重なメディアですよね。こうして、経済学についても、経済についても単なる一般人のぼくのような人も、それを読んで批判の機会を持つことができる。

以上。
259 名前:くろき げん 投稿日:2002/07/21(Sun) 19:31

ちと雑談。

私がリフレ派にしっかりなってしまった理由の一つは、私なりの基準で不快なことを言いまくる人が結構目立っている経済学者の中で、岩田規久男はそうではないように見えたことが大きいです。 (あと、ドラエモンさんも。)

たとえば、「日銀は何を買うべきか」についてリフレ派の中には「株や土地も買え」という人がいるようですが、私にとってそれは不快な提案なんですね。中長期国債は良い。その次にましな選択だと思うのは外債だと思う。

RCCに不良債権を集中させるために通貨発行益をRCCに投入するという案も不快。そういうやり方が果たして本当に構造改革になるのか? 政府に適切な不良債権処理ができるというのは本当なのか?

「なにはともあれゼロ金利を解除すべきだ」のような提案至っては理解不能。

こうやって、ずうずうしく、“過激”な発言を続けさせてもらってますが、実は結構びびりながらやってます。名無しの安全圈からあんまし攻撃しないでね。
260 名前:くろき げん 投稿日:2002/07/21(Sun) 19:33

>>253

私も、いい本紹介してくれて本当にありがとう、と言いたいです。
以下は Economics and Philosophy の当該号の目次です。

Economics and Philosophy, Vol.18, Issue 01, April 2002

Symposium on Marshall's Tendencies: introduction (pp 1-3)
Marc Fleurbaey

Symposium on Marshall's Tendencies: 1 How models help economists to know (pp 5-16)
Mary S. Morgan

Symposium on Marshall's Tendencies: 2 Well-grounded theory, and aggregation (pp 17-20)
Franklin M. Fisher

Review Article

Symposium on Marshall's Tendencies: 3 Sutton on Marshall's Tendencies: A Comment (pp 21-27)
Carl F. Christ

Symposium on Marshall's Tendencies: 4 Comments on Marshall's Tendencies (pp 29-44)
Eric Renault

Research Article

Symposium on Marshall's Tendencies: 5 Sutton's critique of econometrics (pp 45-54)
Kevin D. Hoover

Symposium on Marshall's Tendencies: 6 Marshall's Tendencies: A Reply (pp 55-62)
John Sutton

Beyond sympathy and empathy: Adam Smith's concept of fellow-feeling (pp 63-87)
Robert Sugden

Aggregating Sets of Judgments: An Impossibility Result (pp 89-110)
Christian List, Philip Pettit

The ethics of incentives: historical origins and contemporary understandings (pp 111-139)
Ruth W. Grant

Rationality, comparability and maximization (pp 141-156)
Mozaffar Qizilbash

Ulysses rebound (pp 157-182)
Scott J. Shapiro

REVIEWS

Prelude to Political Economy, Kaushik Basu. (pp 183-204)
Cambridge University Press, 2000, xv + 288 pages.
Tyler Cowen

Trust: A Sociological Theory, Piotr Sztompka. (pp 183-204)
Cambridge University Press, 1999, xii + 214pages.
Russell Hardin

Equality, Responsibility, and the Law, Arthur Ripstein. (pp 183-204)
Cambridge University Press, 1999, xii + 306 pages.
John Christman

Law and Market Economy: Reinterpreting the Values of Law and Economics, Robin Paul Malloy. (pp 183-204)
Cambridge University Press,
2000, x + 179 pages.
Eric A. Posner

Addendum

Contributors (pp 205-207)
261 名前:俺の名無しさん 投稿日:2002/07/21(Sun) 21:24

おかしな人だ、としかいいようがない。
262 名前:俺の名無しさん 投稿日:2002/07/21(Sun) 21:31

彼は風物詩なので批判しても詮無きことだ。
263 名前:↑ 投稿日:2002/07/21(Sun) 21:32

そうか?今までの経緯とかは別として上の話は結構説得された。
264 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/21(Sun) 21:49

彼の批判派がザモデル氏以外が、共通して「名無し」で「一行広告的煽り」である事実のほうがよっぽど精神病理学的に興味深い。まあ、煽りに弱いコテハンというまとえた指摘もあるけど。それよりも261、262みたいな煽りの方が年中風物詩なところがこの世界の構造的なさけなさだよねえ。まあ、これをぼやいても爺のたわごとか。いや違うか、前言撤回ぎみだけど、一日1000件以上あるなかで、名無しで煽るだけでもすばらしい自己表現かもしれない。

で、個人的要望としては、やはりザモデル氏も頑固オヤジやめて、くろき氏の政策パッケージについての疑問にちゃんと答えるべきだよ。以前の段階よりも貴君の理論的なバックボーンの初級レベルぐらいかなりみんな理解がすすんでいるんだから。サービスしてよん。
265 名前:歌舞音曲 投稿日:2002/07/21(Sun) 21:50

あ、1000件以上というのはこの板へのアクセス数ね。


( 役に立った! | 元スレ )
266 名前:俺の名無しさん 投稿日:2002/07/21(Sun) 21:51

「無責任」という言葉が独り歩きする前に、上述したような根拠を
述べるべきだったのでは?

根拠なしで過激な言説を言ったらたたかれるのも仕方なかろう。
やはり根拠は大切なんだし、根拠を明らかにせず話をすすめるのは
不快だって誰か言ってたよ。
267 名前:ドラエモン 投稿日:2002/07/21(Sun) 21:56

>>266

それは、ザモデル(人格攻撃だと怒っているのが本人かどうかわからんが)自身、RCCへの
資金投入と不良債権証券化がザモデルから導出され、それによって不況も一発で解消するけど
根拠はお前ら無知だから説明できんと言ってたわけで、おあいこでしょう(笑 それだけ言わ
れ、けちょんけちょんに貶されてんだから、俺なんて。
268 名前:俺の名無しさん 投稿日:2002/07/21(Sun) 22:08

根拠が大切だ、と何回も言っておいて自分がその根拠を出さないで
話進めるのは精神病理学的に見ていかがなものか、と思ってるんだ
けど。
こういう風に思うのは普通だと思うけど、違う?
269 名前:俺の名無しさん 投稿日:2002/07/21(Sun) 22:46

>>268
漏れも思う。
でも、ユニバにきっと根拠はいらんのよ。
270 名前:俺の名無しさん 投稿日:2002/07/21(Sun) 22:49

とりあえずくろき氏は風物詩ということで
271 名前:PK初級 投稿日:2002/07/21(Sun) 22:54

漏れは「枯れ木も山の賑わい」ということで手を打ってくれ 頼む
272 名前:俺の名無しさん 投稿日:2002/07/21(Sun) 22:56

教養のないやつに何を言っても通じないのな。
273 名前:俺の名無しさん 投稿日:2002/07/21(Sun) 23:20

漏れにユニバーサリティなんて教養はないからな。
なくてよかったと思ってるけど。
274 名前:俺の名無しさん 投稿日:2002/07/21(Sun) 23:29

砂場レベルなら砂場から出なければ良い。
天動説レベルなら地の果てを理解することができない、必要が無い。
・・・それだけのことだろうさ。
275 名前:俺の名無しさん 投稿日:2002/07/22(Mon) 00:26

砂場=経済学
ユニバーサリティ=天動説
という理解でよろしいか?





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