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動乱の秋--大学と企業--

19 名前:通りすがりの者 投稿日:2000/11/13(Mon) 19:03

大学の多様性について.
同じく『諸君』の『21世紀型の人材』という記事からピックアップします.

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『専門性重視』と『一般教養重視』、一つの大学がこの矛盾するテーマを併せ持つことは
非常に難しい.海外の大学では分業がなされている.たとえばMITは主として
専門性重視の大学で『インスティテュート』と呼ばれる.ハーバードは主として一般教養を
重視した大学である.大学院を含めた全学は『ユニバーシティ』と呼ばれ、
リベラル・アーツを中心とする学部教育を行う機関は『カレッジ』と呼ばれる.
*************************
日本には『大学』という単一の概念があるだけで、上記のような
細かいニュアンス自体が無いです.雨後の筍のようにできてる新設大学も
インスティチュートにするのかレッジにするのか、とかちゃんと考えて
ないような気がします.

あと、『諸君』からの引用ばっかりで申しわけないですが、福田和也の発言です.

*************************
日本のエリートが英語を重視しなかった一つの理由に、母国語による高等教育の整備が
早く進み過ぎた.明治の中頃には既に大学教育は日本語だけで出来るようになってしまった.
大学教育を母国語だけで出来る国っていうのは世界でも英・米・フランス・ドイツ・日本の
5ヶ国ぐらいしかありません.ロシア・中国はまだ出来ませんから.ですからこないだ
台湾の若い学生が『ハイデッガーをやりたいから日本語を勉強してます』という.
*************************

多分外国からいい教授を引っ張ってくるのに日本語の壁というのは無視出来ないと思う.
英語で授業する、というのを当たり前にしないとだめでしょう.
20 名前:ドラエモン 投稿日:2000/11/13(Mon) 19:37

>19
でも、言葉が文化だからなぁ。高等教育全部英語でやったら、二流のアメリカ人を養成
するだけに終わってしまうような気もするんだが。だって、枕草子も徒然草も絶対読め
ないわけじゃない、あるいは読む気にもならないわけでしょ、そう言う人。ICUとか
上智で、アングラ全部英語で教わった帰国子女とかで岩波新書ですら読めない(専門
用語を日本語ではしらない)人を知ってるけど、本人の意識も周囲の受け止め方も、
日系アメリカ人だもんね。
21 名前:>20 投稿日:2000/11/14(Tue) 08:31

ものすごくつまらない意見だけど,やっぱり「程度問題」って
ことなのかもしれないね。

「英語はできても岩波新書も読めない」のも,「日本語の専門書は
読みこなせても,英語はさっぱりできないビジネスマン」ってのも,
いまの世の中両方問題あるから。

実際,英語も非常によくできるし,ものすごい教養に支えられた
格調高い日本語を書ける人も結構世の中にはいるわけだから。
両方できることは全然不可能じゃない。修行しよう。(自戒を
こめて。(笑))

ちなみに,私が以前出会った帰国子女は,「英語も日本語も
中途半端な気がする」と言って自分のことを嘆いていた。
それも可哀想だと思った。
22 名前:先公 投稿日:2000/11/14(Tue) 21:11

>19氏
日本の大学は現状ですでにユニバーシティとポリテクへと二分化する傾向を強めていますよ。
23 名前:すりらんか 投稿日:2000/11/15(Wed) 01:31

>先公氏
ユニバーシティは何となくわかるんだけど,ポリテクというと
具体的にはどんなことをやるところを差すのですか?(たとえ
ば同じ工学部系でどうちがうのかとか)

また,日本の大学の二分化と聞くと,その手の教授内容・制度
面よりも「大学」と「似て非なるもの」への分化があるように
も感じます.「似て非なるもの」の方は今後かなり生き残りは
厳しいと思うんですが,その手の学校の生き残り戦略としての
ポリテク化などがありえるのでせうか?
24 名前:先公 投稿日:2000/11/15(Wed) 02:28

>すりらんか氏
数年前に新設ブームだった「県立大学」は、看護系をはじめとする医療福祉系など
明確にポリテク(技術大とでも訳しましょうか)志向を打ち出したものでした。
私立大学でも、同様に改編するところがぼちぼち出ていますね。
この種の大学は、いわば高専の短大課程を2年間→4年間に延長したものと
とらえてよいと思います。
女子短大や家政科なども、この流れに載っています。
(「学短」が「学習院女子大」に改編されたのはお嬢ブランドという売りからくる例外)

要するにポリテク化して生き残る大学は、「中級の上」の資格持ちや技術者を輩出する
役割を果たすことになります。本来ならヘボ4大もこの流れにそって改編しないと時代に
乗り遅れますね(日東駒専の雄=専修大学は、従来のユニバーシティの看板を掲げたまま、
実質的にこの流れに沿う方向で改革を進めていると伝え聞いています)。

これは今後の大学の展開として「あり」だと私は思います。さらに言えば、
この流れに乗り切れず、セールスポイントをアピールできないハンパな大学や短大は、
偏差値の多少の高低にかかわらず衰退あるいは消滅して当然ではないかと。
「2009年問題」というのをご存じでしょうか。当該年には計算上、高校卒業者の総数と
大学の定員総数が一致する、という問題です。ここまでにたくさん大学や短大がポリテク化
し、またつぶれていくことが予想されます。
25 名前:通りすがりの者 投稿日:2000/11/15(Wed) 03:12

>「2009年問題」というのをご存じでしょうか。当該年には計算上、高校卒業者の総数と
>大学の定員総数が一致する、という問題です。ここまでにたくさん大学や短大がポリテク化
>し、またつぶれていくことが予想されます。
ほそろしすぎる...
びびってる場合ではないですね.論文書かねば.
26 名前:先公 投稿日:2000/11/15(Wed) 03:42

大学の教員は研究をしていればよい、という時代はもう終わりですね。
今後は小・中・高の教員同様、教育力が問われる技術職になります(一部の
大学では数年前からそうなっています)。
その際に気の毒なのは、年輩の方を中心に、大学の教員には大した技術力(教育上の
ノウハウ)がないということです。今までは「こんなバカを卒業させるとは、いったい
小・中・高の教員は何をやっとったんだ!」とこきおろしていれば良かった。
しかし、実はこきおろされている小・中・高の教員の多くには一定レベルの教育に関する
技術力があったのです。
少なからぬ大学の教員にとって、試練と悲劇が待ち受けていますね。今度は自身の
教育に関する技術力が問われます。
「最近の大学生は講義の最中もチョロチョロ動き回ったり、私語をしたりしてダメだ」
というのをだいぶ前に読みましたが、現在の勤務校ではそんなのを押さえ込めない教員は
専任でも馘首の対象になっています。いずれ大学もそうなるのかな?
27 名前:通りすがりの者 投稿日:2000/11/15(Wed) 13:40

>先公さん
大学の仕事は多過ぎるような気がします.研究にはそれなりの時間とエネルギーがかかり、
外国の研究者とも張り合っていかねばなりません.でないと高度の専門教育のニーズに
応えられないからです.サービス水準をあげるにはもっとたくさんの教員が必要な
のではないでしょうか.高校についてもそう思います.『教師ばっかりそんなにいらん』
という風潮があるならそれはこれからの知価社会を乗り切っていけるんだろうか、と思います.

教師を甘く保護しろ、と言ってるのではありません.誤解なきよう.
28 名前:ドラエモン 投稿日:2000/11/15(Wed) 14:04

>27
外から見ていて大学教師のここが辛いなと思うのは、学生部で学園祭を巡って党派の学生
やら、おでんの出店とか美人コンテストやりたがる学生とかの相手までさせられてること
です。なんだか研究しない言い訳を作って喜んでる年寄りの陰謀のように見える(w

仰るとおりで、研究と教育に専念できる環境の確保は致命的に重要だと思います。ただ、
そうなるとテニュアとかで「労働条件」はきつくなりそうだけど・・・
29 名前:先公 投稿日:2000/11/15(Wed) 15:03

大学の話は来春から他人事ではなくなるかもしれないので、あれこれと
先に就職した者から情報を集めているのですが、う〜ん。
手取り足取りの授業と雑用の合間に研究することになりそうな……


( 役に立った! | 元スレ )
30 名前:すりらんか 投稿日:2000/11/15(Wed) 21:50

>大学の仕事は多過ぎるような気がします.研究にはそれなりの
>時間とエネルギーがかかり、外国の研究者とも張り合っていかね
>ばなりません
某大学では最若手講師は週7コマ全然違う授業を担当させられ
たりする…….また、高給で有名(Wではない)な大学では、
学祭のマグロくんの処理をやらされる(居酒屋バイトじゃない
んだからさぁ)とのこと.アメリカのように若いうちは研究の
み(せいぜい院とか),ある程度の年以上はノーオブリゲーシ
ョンの大先生と教育専門の先生がいるってなかんじの方がよい
のかもしれない.

>サービス水準をあげるにはもっとたくさんの教員が必要な
>のではないでしょうか
大学に関しては全くさんせー!特に法経は学生専任教員比が
酷すぎると思います。ただ公立小中については,現時点でも
じつは複数担任や20人学級出来る人数いる地方も多いとの
こと……中年以上の先生が授業持ちたくなくて,それを受け
て教育委員会づきとかになってたりするとのこと.
31 名前:すりらんか 投稿日:2000/11/15(Wed) 22:34

ただ,先公氏の
>大学の教員は研究をしていればよい、という時代はもう終わりですね。
>今後は小・中・高の教員同様、教育力が問われる技術職になります
これも真理なんですよね.第1にたいていの研究者(研究者の8割がた
をしめるであろう)の研究に研究だけで年何百万もの価値があるなんて
とても思えません.やはり教育労働者なのですよ.2割の学問の発展に
寄与する研究者には研究環境を,その他大勢は労働者としての自覚と訓
練をでしょうか.私は当然2割の方には一生かかっても入れないでしょ
うが.
32 名前:通りすがりの者 投稿日:2000/11/15(Wed) 23:19

>先公さん
確かにわかるのです.でもやはり教える能力と研究能力を同時に
求めるのは原則的に酷です.なのでこういう方法はどうでしょうか.
同一大学内の賃金格差を認め、学生の評価が高い人にインセンティブを
付け、同様に、業績を上げた人にも報奨金を出す.

よいサービスにはそれなりのお金を払う、という発想がどうも教育には
欠けてる気がします.教育はれっきとした『財』なんだから...
先公さんの言うクビの話もインセンティブですが、なんか元気出ないインセンティブ
スキームです.もっと、ポジティブ(藁)な方法があると思う.
でも大学・高校・中学・小学を通じて、こういう金銭インセンティブがあまり
機能してないのではないでしょうか.唯一機能してる教育機関は予備校と塾.
33 名前:通りすがりの者 投稿日:2000/11/15(Wed) 23:36

>すりらんかさん
>これも真理なんですよね.第1にたいていの研究者(研究者の8割がた
>をしめるであろう)の研究に研究だけで年何百万もの価値があるなんて
>とても思えません.
そうかなあ.もし(僕も含めて)イマイチさん達をシャットダウンして
しまったら2割を占めるという優秀な方々もサボるんじゃないでしょうか.
本当に超然とした人って2割もいない気がします.
我々は彼等のインセンティブを支える必要悪なんではないでしょうか(笑)

>その他大勢は労働者としての自覚と訓練をでしょうか.私は当然2割の
>方には一生かかっても入れないでしょうが.
研究の方はジャーナルにとにかく載れば公明正大に評価される.
わかりやすい.ジャーナルに乗っけるのはとても難しいけど魅力がある.
職場を超えて評価されるし.だからやっぱり多くの
教員は『夢』を諦めないんじゃないかな.
でも学生に提供するサービスの方は、どうも不透明じゃない?
せいぜい学生の『手応え』とかいう精神的なものしかない.
勿論それもいいことだけど、単純に言って教えがいが無いという教師も
たくさん出てくると思う.現状はそうではないの?
34 名前:すりらんか 投稿日:2000/11/16(Thu) 00:07

>もし(僕も含めて)イマイチさん達をシャットダウンしてしまったら
>2割を占めるという優秀な方々もサボるんじゃないでしょうか.
僕ももちろんそう思います.このメンバーは当然数年ごとに入れ替える
ことにしたらいいんじゃないかな.ここ数年業績を出してる人は授業負
担軽くするとか.報奨金制度でももちろん良いと思いますけどね.
>教員は『夢』を諦めないんじゃないかな
でも完全に余生の教授とかいますよね.そういう人たちには教育に専念
し,良い先生になってもらうかいなくなってもらう.意味のある論文を
書こうという意志すら失った人が大学にいるってのは個人的にはヤなん
だけど,まぁ次善の策じゃないかしら?
35 名前:先公 投稿日:2000/11/17(Fri) 17:46

>32氏
>クビの話もインセンティブですが、なんか元気出ないインセンティブ
>スキームです
まったく同感です。ただ、経営側の発想はどうしてもいこっちに
傾いてしまうなあ、昨今の風潮では。誰かプラスに転化させる方向で
経営者をそそのかす(藁)スキーム考えてくれるといいのですが。
36 名前:先公 投稿日:2000/11/24(Fri) 23:17

>教える能力と研究能力を同時に
>求めるのは原則的に酷です
これについては、まったくそうは思いません。
研究者も余っているのが現実であり、また、大学教員といえども特権階級ではなく、
現場での教育力が求められるのが現状なのですから、研究・教育双方のいずれかで
必要なレベルに達する力を身につけられなかった者は、淘汰されるのが自然では
ないでしょうか。
専門研究に関する優秀さのみで教員が務まっていた時代は、もうとっくに過ぎ去って
いると思いますよ。これは小学校から大学まで、例外なく当てはまることです。
37 名前:通りすがり-2 投稿日:2000/11/28(Tue) 19:22

興味深いスレッドでつい読み入ってしまいました。
わたしは地方の私立ドキュン大学の狂死です。
来るべき倒産に備えて現在少ない給料の大半を貯金し、
学生時代よりも節約した生活をしています。
かつて森嶋や置塩らを議論していたエネルギーは完全に
消滅し、高校の政経レベルの講議ノートを作成しながら、
日経新聞のコピーを配ってます。
外書は辞書の引き方と中学英語の復習です。
教員が高校や企業に営業にでかけるのは当然で、いずれ
タイムカードが導入され毎日9時出勤が義務になりそう
です。残されたあと数年間で転職(たぶん無理)できな
ければ、溜めた貯金でフィリピンに移住し農業でもしよ
うかと考えています(これはこれで難しい)。あるいは
キャリア女性と結婚し(私は独身)、主夫として養って
もらおうかなどとも考えてます(話はあるが難しい)。
すみません、つい余計な話をしてしまいまして。。。
38 名前:先公 投稿日:2000/12/02(Sat) 01:38

>37氏
都内の私立女子校(中・高)でタイムカード導入されてるところ、ありますよ。
それから。札幌の某私大で助教授やってる友人は、やはり赴任時からずっと、
タイムカードを押しているそうです。
これらとは反対の話。現在勤務しているブルジョア子弟学園ですが、4〜5年前までは
出勤簿に通年捺印しない教員はざらにおり、都合で欠勤しても何の届けも必要なかった
そうです(そもそも「欠勤届」の用紙そのものがなかったらしい)。
もちろん、現在は毎朝、出勤簿に捺印するのは当たり前、欠勤すると事由を明記した
「欠勤届」を提出し、出勤簿に「欠勤」のゴム印が捺されます。
個人的な体験としては、出勤・退勤時にタイムカードをガチャンとやり、超過勤務は
事由を書いた届けを上司に申請していた会社から転職したので、転職当初は、教員稼業の
異文化にだいぶ面食らったものでした。

異業種からの転職組の目で見ていて、「ははあ、これが教員の特色だな」と思うのは、
自分たちの職業だけは合理化の適用外に存在する、あるいは、
教員だけはリストラされてはならない職種である、という、
一種の「聖職」観をお持ちの方が多いなぁ、ということです。
*上記は今、嵐の直中においでになる37氏について述べたことではありません。





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